【パラグアイ】微生物の力で広がる、有機農業と水質改善

海外

食肉加工場から出る廃液が環境汚染の原因に。EM活性液、EM団子での水処理や野菜栽培が評価され、企業の活用に広がりを見せています。

取材日:2017年8月17日

農業国パラグアイで進むEMの有効活用

(株)EM研究機構と中南米のEM製造販売会社の職員の皆さん
日本の反対側にある南米大陸の中央に位置するパラグアイは、北と東はブラジル、西にボリビア、南にアルゼンチンと国境を接している内陸国です。

人口は約600万人で公用語はスペイン語ですが、独自の言語「グアラニー」も併せて公用語として用いられているのが、周辺の南米諸国とは異なる点です。環境に非常に配慮した政策が進められ、発電の99%は水力で賄われています。
 
EMの普及が開始されたのは2009年からで、現在まで急速に普及が進んでいます。普及のきっかけは、他の中南米諸国と同様にコスタリカにあるアース大学でEMを学んだ卒業生が母国で会社を設立したことです。中南米の関連企業家の中では最も年齢が若いホルヘ・マルティネスさんがEM製造販売会社「EMPAR」の代表を務めています。そのEMの広がりを受け、2016年9月には、中南米EM生産者会議がパラグアイの首都アスンシオンで開催されました。
 
中南米EM生産者会議の目的は、生産者間での問題の協議や最新技術、その他の情報の共有と、EM普及開始間もない国の支援です。年1回集まることにより、近隣国でのEMに関する普及情報を共有して、活動を促進させています。中南米の生産者が普及のあまり進んでいない国で会議を開き、実践事例の発表をすることで、参加者にその効果や可能性を知らせる役割を果たしています。今回は約150名が集まり、映画「蘇生」の上映会も併せて行うことで、大きな反響がありました。次回2017年の会議はチリで行うことが決定しています。
 
EMの効果や可能性を情報共有

EMによる水質改善が事業に採用される

2009年に導入が開始されたのは、食肉加工場の排水処理からでした。パラグアイでは、畜産が盛んなことから食肉加工場が多く操業しており、その工程で排出される廃液処理が大きな環境問題となっています。

「Frigorifico de la Cooperativa Multiactiva Neuland Ltda.」は首都アスンシオンから30分ほどの郊外に位置する食肉加工場で、毎日約800頭の肉牛を処理しており、排水問題が深刻化していました。現在ではEM活性液とEM団子を投入することで、悪臭低減と水質改善に成功しています。

「排水先が多種多様な動植物の生息する湿原であるため、EM処理した水を排水することで、環境保全を進めながら操業していきたい」と担当者のアルバート・ウォルクさん。現在、同様の食肉加工場10軒ほどがEMによる排水処理を進めています。
  • 汚染が問題とされた水源地。今はEM活性液などで処理され、水質が改善されている。
  • 広大な敷地にある食肉加工場

化学薬品に頼らず野菜が栽培できると評判に

農業にもEMが導入され始め、野菜生産農家「フレッシュ・フード」では有機農産物の生産を目指して、農薬の使用を減らすことに取り組んでいます。化学薬品もまだ使用していますが、EM導入後は使用頻度が激減し、減農薬野菜として、首都アスンシオンに供給されています。EM使用後は作物の樹勢が強くなり、大きくて丈夫な野菜が生産できることを喜んでいます。

「フレッシュ・フード」ではEMによるレタスの水耕栽培も行っていて、ハウスを循環する水の水質維持にEMを活用しています。その結果、病原菌の発生が激減したため、抗生剤などの化学薬品の使用を最低限に抑えることができました。近い将来、水耕栽培でも完全無農薬での野菜の提供を目指しています。
  • 生産担当のリズ・エスティガリビアさん。「今後もEM活用を続けて、完全無農薬の野菜を提供していきたい」とのこといる。
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