【高知県】黄身の色がちがう!エサにこだわった養鶏

農業・菜園・畜産

黄身の色が自然の薄い黄色の卵を食べたことありますか?
高知県でしか育てられていない地鶏「土佐ジロー」を、EM栽培の野菜を食べさせて大事に育てている養鶏農家、谷合さんをご紹介します。

取材日:2014年7月21日

もともとは畑の肥料として鶏フンがほしくて飼い始めた鶏

17年前に定年退職した谷合さん。定年の2年前くらいに書籍「地球を救う大変革」を読んでEMを知りました。定年したらEMを使って畑をやろうと思っていました。化学肥料は使いたくない、有機肥料の鶏フン堆肥を手に入れようと探しましたが、結局納得のいくものは見つかりませんでした。
 そこで、「よし!畑に入れる堆肥も自分でつくってやろう!」と思い立ち、鶏フンを手に入れるために鶏を飼い始めました。そんな訳で初めのうちは、養鶏にはそれほど興味が無かった谷合さん。しかし、販売した卵に人気が出てきたため、飼う鶏の数をだんだん増やしていったら、いつの間にか畑よりも養鶏のほうが忙しくなってしまいました。現在では、500羽ほど飼っています。
 
谷合喜秋さん 77歳
そもそも、よその鶏フンを使わないと決めたのは、鶏がホルモン剤や抗生物質、その他にも化学物質がいろいろと含まれている、米国の遺伝子組み換えトウモロコシのエサを食べているから。食べたものは当然、フンの質にも影響します。だから、谷合さんが鶏を育てるエサは、そういう不安のないエサで、EMもたっぷり与えています。
 谷合さんは夜須町(高知県香南市)の道の駅にある農産物直販所「やすらぎ市」に昨年から卵を出しています。東京からバス旅行で来られていた女性がそこで谷合さんの卵を見つけ、取り寄せで購入したいと直接お電話をもらいました。その女性は、食にとてもこだわっているらしく、「私は鶏のエサには詳しいの」とおっしゃって、北海道から取り寄せた高品質の卵と同じ味がしたから、また購入したいと思われたそうです。
 また、谷合さんの飼い猫は、よその卵は匂いを嗅いで、ぷいと横を向いて食べませんが、谷合さんの卵は食べます。それを見て、猫にもわかる違いがあるのだとわかりました。
谷合さんのおくさま

ほんとうに土佐ジローの卵ですか?!

鶏の種類は高知県が開発した地鶏「土佐ジロー」。国の天然記念物「土佐地鶏」を父に、在来種の「ロードアイランドレッド」を母として生まれる一代種です。1980年代から県内各地で飼育が始まりました。1996年には、高知県が商標を登録しています。普通のブロイラーに比べると、体が小ぶりで、卵のサイズも小さめです。
「土佐ジロー」ブランドとして販売できるのは、認定生産者が一定の条件で育てたものだけです。エサも非遺伝子組み換え飼料を使い、雄と雌を一緒に平飼いする、生命力のある有精卵であることも魅力の一つ。
 谷合さんは土佐ジロー協会が指定する条件内で独自のエサを与えています。なぜなら、市場に出回る多くの飼料の中には黄身を赤くする薬が入っているからだと言います。鶏が緑餌(緑黄色野菜など)を食べずに穀物だけを食べていると、卵の黄身が白っぽくなってきます。
 なぜそのような薬がエサに入れられるようになったのか?それは、大型養鶏の発展に伴って、なかなか緑餌を与えられなくなってきたとき、卵の色が薄くなってしまったので、それを補うために卵の黄身が濃くなるような添加物を入れるようになったようです。その添加物入りの飼料を与えると、緑餌を食べて自然の色みと比べて赤みがかった濃い黄色になります。
「土佐ジロー」ブランドの卵は、土佐ジローの認定生産者は小さい規模も含めて300軒ほど。その中で、谷合さんの育てた卵は、他の生産者に比べて黄身の色が薄めです。ある年配の女性が、いつもの店とは違う場所で「土佐ジロー」卵を買いました。その卵がなんと谷合さんの卵で、割ってみたらいつもと違う黄身の色に驚き、「こんなのは土佐ジローじゃない」と、谷合さんのところに電話をしました。谷合さんは、その女性にこの黄身の色は、安心できる自然な色であることを説明しましたが、なかなか理解してもらえませんでした。今の生活者は、赤みのある黄身に慣れているので自然の色を知らないのだと、改めて思い知らされたそうです。

こだわりのエサ

谷合さんが使っている飼料は、米ぬかが主体。トウモロコシは輸入した遺伝子組み換えのものが一般流通していて、非遺伝子組み換えのものはなかなか手に入りません。日本では昔は、米ぬかを水に溶いたものを鶏に与えていたこともあって、コメはまだ遺伝子組み換えがされていないので安心だからと、米ぬかを選びました。EMボカシ(Ⅰ型)と、もみ殻、カキ殻を混ぜてあります。このエサを食べると、鶏の糞から、まったく悪臭がしません。
そして、自分の畑で獲れる、EM栽培の季節の野菜を緑餌として与えます。最初のころは、包丁で切った野菜を与えていましたが、今では丸ごとそのまま。その方が、鶏たちも大きな野菜を突っついて食べることが、ストレス解消にもなっているようだと谷合さんは言います。時間が経つと、根っこまで全部食べつくしているそう。大好物は、紫玉ねぎと紫芋。さつま芋と紫芋を一緒に与えると、紫のほうから先に無くなります。かぼちゃは、生だと固いからか、あまり食べません。
 野菜は、争奪戦に勝ってたくさん食べる鶏、負けて少ししか食べられない鶏がいます。だから、卵の黄身の色にも個体差が出ます。野菜が少なくなる冬の季節には、やはり黄身の色は白っぽくなります。自然なものは、バラつきがあるというのを教えられます。

谷合さんの卵を買うには・・・

谷合さんの卵が買えるお店の一つをご紹介します。
お近くの方はぜひ買いに行ってみてください。

道の駅の中にある農産物直販所 やすらぎ市

 
〒781-5602
高知県香南市夜須町千切537-90
道の駅やす 内

TEL:0887-55-2370
FAX:0887-55-2421
定休日:1月1日~2日

営業時間
2月~10月 8:00~18:00
11月~1月 8:00~17:00
〒781-5602
高知県香南市夜須町千切537-90
道の駅やす 内

TEL:0887-55-2370
FAX:0887-55-2421
定休日:1月1日~2日

営業時間
2月~10月 8:00~18:00
11月~1月 8:00~17:00