【埼玉県】 100万人の観光客を呼ぶ羊山公園に向けて。EMが支える芝桜。

農業・菜園・畜産



羊山公園は、埼玉県の奥座敷・秩父の武甲山の麓に位置する公園。秩父市を一望できる丘陵地帯で、園の北側は「見晴らしの丘」南側は「芝桜の丘」と呼ばれ、芝桜の丘には毎年9種類40万株もの芝桜が咲き誇ります。芝桜の肥培管理にはEMが使われ、美しいピンクの絨毯に、来場された方々はココロもカラダも癒されています。

取材日:2015年6月26日

市内の人口を超える観光客数

埼玉県秩父市は群馬県、長野県、山梨県、東京都の県境に位置し、埼玉県の中で最も広く、四季折々の豊かな自然と歴史が息づく街です。観光名所である羊山公園には、人口6万5000人(平成27年5月現在)の秩父市に、なんと1日で最高7万6029人もの観光客が訪れました(2015年5月4日来場者数)。

4/25~5/6のゴールデンウィーク期間での来場者数は48万7804人、芝桜の丘のシーズン中(4/15~5/6)の来場者数合計は、58万1411人に達しました(秩父市調べ)。
色とりどりの芝桜は毎年デザインが変わるので、何度来ても違った風景を楽しめる。

かつては100万人超えの来場者が。

EMを芝桜の管理に使い始めたのは2003年。当時使用していた畜糞堆肥が未発酵の状態で使用されていた事により、コガネムシが大発生。奇しくも、観光客が前年の16万人から63万人に急激に増えた年でした。「来年もよりたくさんの方々に芝桜を楽しんでいただくために、コガネムシをなんとかしたい」と、当時の担当者の方から㈲日本花の友の岩井節夫さんが相談を受けました。
EMでの肥培管理が始まる前から、何十年も羊山公園と関わってきた岩井節夫さん(右手前)。
未熟な畜糞堆肥をEM活性液で発酵堆肥にし、EM活性液やEMスーパーセラ発酵Cなども定期的に散布することで、コガネムシによる被害を解決。以来、芝桜は健全に育ち、2006年には来場者数100万人を突破しました。

2011年頃から3~4年程EMによる肥培管理を一旦停止していたところ、土が硬くなり、スギナが繁茂してきたそうです。「EMを使っていなかったからか?」と、2014年よりEMによる管理を再開。
スギナに負けてしまって、芝桜が生えない所も。

1年でも、徹底して使えば出てきたEMの効果

2015年4月、比嘉照夫先生(EM開発者)が、咲き始めた芝桜の丘を視察。今年はEMを活用したEMによる肥培管理を再開して1年にも関わらず、その効果がすでに現れていました。

「土の変化はそこに生えている作物を見ればわかります。今はまだスギナが目立つ所もありますが、スギナを引き抜いてみてください」と、比嘉教授に言われるまま、スギナを抜いてみる、秩父市地域整備部都市計画課主査で公園管理の担当をしている引間隆さん。
羊山公園の公園管理を担当している引間さん。
EM処理をした区画内のスギナはある程度の根の長さをもって抜くことができましたが、EM処理していない所に生えてきたスギナは、根から抜く事ができず、途中で切れてしまいました。

スギナは土が硬く、酸性の土壌に生える植物。地中で根がつながっていて繁茂し、なかなか取り除くことができないため、農業現場でも毛嫌いされています。EM処理をしたことにより、土が柔らかくなってきているため、ある程度根から抜くことができたのです。「2~3年EMを使用していないと聞いて心配でしたが、この程度抜ければ、もう大丈夫。EMをより徹底して使えば、スギナが生えにくい土に変わります」と比嘉先生。
奥がEM処理した区画に生えてきたスギナ。手前(EM処理していない区画のスギナ)に比べて、根が長く引きぬけた。

秩父市長から比嘉教授へ感謝状

芝桜の丘の開設当初より、EMによる花の育成について長年協力し、羊山公園が春の秩父を代表する観光スポットに成長したことへの貢献をたたえ、秩父市長の久喜邦康氏より、比嘉先生に感謝状が贈られました。




秩父市からの感謝状贈呈式


久喜医院を秩父市内で開業し、医師でもある久喜市長(現在は市長業に専念)。医療と福祉には人一番関心を持っています。

「秩父市は、豊かな自然と、特色あふれる祭行事などの伝統文化、悠久の歴史あるすばらしいまちです。一方で、消滅可能都市※の一つに位置付けられており、福祉と観光を最大のテーマとしたまちづくりが必須となっています。
秩父市には1ヶ所に100万人もの方が観光に来られたことは歴史的にありません。それを、羊山公園はやってのけました。花は観光資源であり、人を惹きつける何とも言えない不思議な魅力があります。秩父市の豊かな自然に、花はぴったりなんです。
芝桜にEMを活用したことで感動したのは、冬に訪れた時に芝の色が違ったことです。青々としていました。また、今年は桜の開花が遅れるかと思いましたが、春になったらすぐに花が咲き、観光シーズンに間に合いました。来園者にも言われたんです“今年(の花)は違うね”と」。

※消滅可能都市とは:2014年5月に有識者らでつくる民間研究機関「日本創成会議」は独自の試算として、秩父市を含む896自治体を20 歳から 39 歳の女性が 2040 年までに半減する、いわゆる「消滅可能性都市」と位置付けた。
感謝状を受け取った比嘉教授と、秩父市長久喜邦康氏。(2015年4月24日撮影)

“環境と福祉の芝ざくらの丘”を目指して

秩父市では現在、“環境と福祉の芝ざくらの丘”と称した循環型の公園管理を目指しています。EMは化学合成農薬等とは異なり、作業中に吸い込むことによって体調が悪くなることがないため、作業するシルバー人材の方や障がいのある方でも安心して使うことができます。
“環境と福祉の芝ざくらの丘”の事業構想。EMが技術の柱になっている
人にも環境にも優しいEMを使うことによって、作業する人も、訪れる人も元気になる羊山公園の芝桜。40万株の可憐な小さな花が、100万人を迎える準備をしています。
「以前より作業がラクになってきましたよ」と作業員の方々。