EM生活を楽しむ人々

EMで土も人も元気になり、地域の発展につながることを目指して

2010年、地元の伊豆沼の浄化活動から始まり、翌年の大震災で自らも被災しながら被災地にEM活性液を届けるため5トンのタンクローリーで走り回った平野さん。これまでの活動やこれからの夢を伺いました。

写真は冬の伊豆沼(2017年1月)を背に。平野さん(中央)と地元で一緒にEMの実践活動をしている三浦さん(左)、三塚さん(右)

宮城県 宮城県栗原市 平野 勝洋 さん【SPC JAPAN地球環境部所属/NPO法人地球環境保全ネットワーク 代表】

EMとの出会い 悪臭とヘドロが2ヶ月で消えた!

宮城県栗原市を中心に、同県内で理美容院を多店舗経営している平野さんがEMを知ったのは、所属する理美容団体「SPC JAPAN」の全国大会での比嘉照夫教授の講演でした。
常から地域のためになることをしようという想いを強く持っていた平野さんは、地元の伊豆沼をEMで浄化しようと思い立ち、栗原市の自然環境を蘇生・浄化・保全することを主な目的としたNPO法人地球環境保全ネットワークを立ち上げました。伊豆沼はラムサール条約の条約湿地に指定された貴重な沼ですが、当時は生活排水などの影響でヘドロが溜まり、悪臭のする「日本一汚い沼」となっていました。
2017年1月の伊豆沼。白鳥をはじめ多くの渡り鳥が越冬のために飛来する。
東京ドーム62個分の面積がある広大な沼の浄化。比嘉教授からは1トンタンクを6基フル活用すれば3ヵ月できれいになると言われ、平野さんはすぐに機材を導入しました。早速培養を始め、伊豆沼に注ぐ照越川からEM活性液の投入を続けたところ、わずか2ヶ月後には結果が出ました。投入量は2ヶ月間で合計36トン。悪臭とヘドロが消えて元の砂地が現れ、明らかな変化を目の当たりにして、平野さんはEMの効果に確信を得ました。

地元の稲作でもEMを使ってもらいたいと考えましたが、地域の農家の田んぼは一区画20反あり、必要なEM活性液は一区画だけで8トン。「使って欲しいと思うなら、十分に届けられる手段を先に持たねば」と考えた平野さんは、中古で5トンのタンクローリーを購入。お陰で水質浄化などの活動もしやすくなりました。それが、大震災の前年の10月でした。

写真:今も定期的にEM活性液を投入している。夏の間に沼の9割近い面積を覆い尽くす蓮が冬には枯れて沼底や岸に堆積する。加えて、沼には生活排水も流入し続けているが、EM活性液の投入を始める前のようなヘドロや悪臭の発生はない。波風がある日には一時的に濁るが、一年を通して水も澄んだ状態になっている。
2016年5月の様子。砂地が現れ、水も澄んでいる。

被災地にEMを届けるために…縦横に走った平野さんとタンクローリー

冬に向かう時期だったので、タンクローリーで田んぼにEM活性液を配ることのないまま大震災が起こりました。「運ぶ手段がなければどうしようもなかった。5トンを運ぶ手段があったから、どこへでも行けた。」培養したEM活性液をタンクローリーに積んで、「EMの力が必要だ。届けなければ」と、津波被害でヘドロや悪臭対策が必要な沿岸部、福島県の飯舘村など、どこへでも駆けつけました。

当初は一人で運んでいましたが、途中から現地や遠方から集まったボランティアのSPC会員や、(株)EM研究機構などとも合流して活動しました。
2011年7月。5トンのタンクローリーと共に被災地に駆けつけた平野さんとSPCボランティアの皆さん。
EMが必要だと依頼があれば、全て引き受けました。口づてや情報誌に載った連絡先を見た全く知らない人からも連絡が来るようになり、沿岸部の悪臭対策が収まってくると、その他の地域でも散布してほしいという依頼が増えました。田んぼ、畑、民家など、地元栗原市にはもちろん、宮城県内の多数の小学校のプールへの投入や、片道5時間の福島県南相馬市のお寺などへも散布に通いました。その頃には地元でも平野さんの身近にEMを活用して良さを実感した仲間ができ、共に活動するようになっていました。

地域を愛する仲間と共に

震災当時から変わらず、今も依頼があればどこへでもEM活性液を運んでいきます。今では平野さんが立ち上げたNPO法人地球環境保全ネットワークに集う多くの仲間がいます。
取材当日に平野さんと共に伊豆沼を案内して下さった三浦さんと三塚さんもその仲間。三浦さんは5年ほど前から、田んぼやプールへのEM活性液の投入や遠方での活動など、平野さんに同行するうちに、本業の建築業の傍らで営んでいる稲作や牛の繁殖にも活用するようになりました。
看板を作って、NPO法人環境保全ネットワークの活動をアピールしています!
EM活性液を投入した田んぼでは収穫量も味も上がり、畜舎の臭気対策はもちろん、牛の飲み水やエサにも入れて与えたところ、子牛の体調管理がしやすく、健康で良い子牛が育つようになり、効果を実感しています。三塚さんは栗原市の施設で掲示されていた平野さん達の活動報告を見て、「EMを知りたい!」と勉強会に参加。生活にEMを取り入れ、毎月の集会には必ず参加しています。EMの活用を楽しみ、「地域の活性化にできることはないか?」と、同じ想いを持つ仲間同士で語り合える場があることが、会員の活力源になっています。
現在のEM活性液投入の様子。タンクローリーの引退後はこの軽ワゴン車で運んでいる!
各地にEM活性液を運び続け活躍したタンクローリーは、2015年の秋にタンクの劣化でその役目を終えました。その後は軽ワゴン車を使っていますが、一度に380リットルまでしか運べず、やはり不便なので、再び大量に運べるようにと、近々2トントラックの導入を検討しています。1トンタンクも45基に増え、いつも豊富にEM活性液を培養しています。 
学校のプールへEM活性液を投入する様子。
伊豆沼にも引き続き毎月投入を行い、栗原市や近隣の市の学校50校近くから依頼を受け、春から夏にかけてEM活性液をプールに投入しています。その他、やってみたいという人がいればEM活性液を提供し、毎年7月の海の日には東北地方のSPC会員や仙台のEM愛好会などにも呼びかけ、集まって伊豆沼でEM活性液を投入するなど、平野さんの精力的な活動は多岐に渡ります。 

土も人も地域も、よりよく元気になることを願って

また、EMを活用した家庭菜園を作って無農薬栽培をし、EM育ちの作物を食べ、その良さを実感しています。
「EM育ちの米や野菜は、とにかくおいしい。おいしくて元気になる。」

平野さんは更なる夢に向け、情熱を燃やしています。「EMで水や土を良くすれば、人もよくなる。地域全体も良くなる!」と、浄化や普及活動に加えて市民農園を開園することを考え、準備を進めています。
順調に行けば、この春には開園の予定。「たとえばリタイアして第二の人生を送っている人たち皆、この市民農園に来てEMで農業をやってほしい。畑に必要なEM活性液はここで十分に作っているから。」農場でいい空気を吸って自分たちで作った野菜を食べれば、人はもっと元気になる。水も土も良くなり、「栗原で採れた農産物は安全で美味しい!」という評判が広がっていけば、地方から素晴らしいものを発信できる。それができるのがEMだと平野さんは考えています。

定期的に市の集会所を借りて開催している初心者向けのEM勉強会も、参加者がここ最近ぐっと増えてきました。「多くの人がEMの良さに気が付き、活用してほしい。」平野さんの想いは、一つずつ、しっかりと実を結んでいます。
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