• #EMと共に生きる人々

慶応2年創業の酒蔵を改装、地元食材で彩る憩いの時間

「みんなが休める場所を作りたい」と酒蔵で働く一人の女性の想いから始まった「喫茶室サロン かぜくら」。生産者の栽培方法からこだわった食材で作られたメニューは、訪れる人々の心の拠り所となっています。

群馬県太田市 
株式会社 今井酒造店
代表取締役 会長 今井亞子さん

地域の人たちのために休める場所を作りたい

群馬県太田市で慶応2年創業、約150年続く老舗「株式会社今井酒造店」。敷地に入ると、そこは激動の明治時代の雰囲気が漂い、地元の方に愛される「喫茶室サロンかぜくら」が上品に迎えてくれます。ここでは、コーヒーの香りが楽しめるプレス式コーヒーと、栽培方法にも目を向けて選んだ食材を使った米粉シフォンケーキ、おにぎりセットなどの軽食メニューが楽しめます。

カフェのメニューを考えるのは、かつて高校の家庭科教諭として教鞭をとっていた、今井つぎこ亞子さん。日本の食料自給率の低さや地産地消への想いから、群馬県産の食材を中心に選んで提供しています。「私の専門は食。現役のころは日本酒造りで忙しかったけど、食材にこだわった料理や地域の人が休める場所をずっと作りたかったの」と今井さん。お店の評判は県外まで拡がり、小麦アレルギーのお子さんをもつお母さんたちに支持されています。
「今、世の中には添加物が溢れているから、子どもに何を食べさせていいかわからない方が多い。食は健康の基本。だから、心から安心して食べてほしい」。

空間作りにも今井さんのこだわりが光ります。店内の天井の梁などの木材は創業当時の物を使い、壁には日本酒の発酵タンクの蓋が飾られ、酒造りの搾り機だった木材がテーブルに生まれ変わり、酒蔵の趣きが漂います。「昔、敷地内にあった料亭風の建物を解体した時の欄間や階段の手すりなどを使って、当時酒蔵に勤めていた大工さんが作ってくれたの」。

今井酒造店の酒蔵とカフェは平成25年度の「太田市景観賞」を受賞し、平成28年に酒蔵などが国の登録有形文化財にも指定されています。「地域の人の休める場所を」と今井さんが夢見たカフェが醸し出す優しい時間は、訪れる人々に憩いの場として今日も親しまれています。
 

カフェに集うEMの仲間

EM仲間の天笠まさ子さん
今井さんにEMの話題を持ってきたのは、何十年の付き合いになる近所の天笠まさ子さん。天笠さんは太田市に嫁いで来てからずっと、生ごみを捨てる生活に「もったいない」という想いを抱いていました。ある時、EMボカシを使えば肥料にできるという話を聞き、生ごみ肥料を作るためにEMボカシを購入するようになりました。

「2008年にEMボカシは自分で作れると聞いて、隣町の大泉町商工会の鈴木さんと足利水土里探偵団の中庭さんがEMボカシを作っているよと教えてもらったので、見学に行ったんです」。天笠さんは友だち数名と一緒に中庭さんから教わり、『良いことは皆に教えよう』と、太田市内でも中庭さんのEM講習会を開くことに決めました。そこで会場になったのがこのカフェ。「中庭さんから、『ここはいいねぇ。発酵の原点だ』と言われたんです」。

今井さんも仲間に加わり、中庭さんの助言で「EMネット太田」という会を立ち上げ、カフェはその活動拠点に。「私はただ、EMボカシを作って自宅で生ごみを肥料にするだけで良かったんです。
でも、会を作らないと続かないと言われて。結果的に皆でEM活性液を流して川の浄化活動をやったり、伊勢崎市の瀧澤さんの田んぼへ見学に行ったり、10年間で色んな所に行きました」と天笠さん。

地元太田市の福祉施設との繋がりや、近隣の市町村のEM仲間、そして全国の仲間との出会いが生まれました。種が土に落ちて芽吹くように、天笠さんの想いがこの場所で素敵な実を結んでいます。

※大泉町商工会では、女性部を中心に15年以上EMを活用した環境活動に取り組んでいます。EM商品の販売も行っています。

サロン隣の店舗「風蔵」では、地酒「風まかせ」とEM商品を販売。
◆株式会社 今井酒造店 & 喫茶室サロン かぜくら(群馬県太田市鳥山中町746-2  )
TEL:0120-15-2680

<風蔵>
営 業:9:00~18:00
休業日:月曜日(第3月・火曜日は運休)

<喫茶室サロンかぜくら>
営 業:11:00~17:00(時間変更あり)
休業日:月・火曜日

アクセス:北関東自動車道 太田藪塚ICより 車で約30分
     東武鉄道 桐生線「三枚橋駅」より 徒歩で約9分


 
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