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ドイツにおけるEMの価値と役割

ドイツでは有事の際にEM(有用微生物群)を迅速に製造して提供できる仕組みも出来上がっているため、EM が洪水対策支援や地域貢献に広く役立てられています。

1995 年に農業分野における有用微生物の可能性に注目が集まり、オランダでEM の製造が始まったことをきっかけに、ドイツでも1998 年にEM 商品製造・販売元のEMIKO 社が設立されました。農業、畜産、環境、水処理、健康など幅広い分野でEM を広めています。

2001 年には、環境保全活動と情報発信を中心とした非営利団体EMeV が設立され、ドイツは欧州のEM 活動で中心的な国になっています。

 

洪水災害の復興支援で活躍するEM

2021 年7 月にドイツは記録的な大雨に襲われ、洪水により大きな被害を受けました。被災した家屋やビルの悪臭軽減やカビの発生防止に10 倍希釈のEM活性液が散布されています。被災地ではほとんどの人がEM のことを知りませんでしたが、すぐに使われ、中には数時間後には悪臭を感じなくなったという方もいました。

ドイツで初めて洪水災害の復興にEM が使われたのは2002 年です。EM 活性液を無償配布や地元消防団員とともに散布し、悪臭対策、衛生対策に大きく貢献しました。地域住民からも感謝され、新聞にも大きく取り上げられたため、その後洪水が発生した際も速やかにEM を用いた対策が取られるようになり、2010 年や2013 年、2016 年、そして2021 年の洪水災害でも活用されています。

ドイツを拠点に、世界的な救済活動を展開している人道支援団体ADRA では、被災地支援の際に被害にあった建物を乾燥させる機械を使っていました。同時にEM を散布すると悪臭軽減やカビの発生防止に非常に効果的であることがわかったため、以来、災害対策に欠かせない技術としてEM を取り入れています。

災害の緊急支援でEM を提供する際の問題点は大量のEM の製造と輸送でしたが、この問題解決のために一度に4500 リットルの高品質なEM を製造することができるEM トレーラーが開発され、2016 年から活躍しています。

ドイツでは有事の際にEM を迅速に製造して提供できる仕組みも出来上がっているため、EM が洪水対策支援や地域貢献に広く役立てられています。
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