• #EMコラム

“ 根のまわりで、元気に働く微生物”の巻

養分をやりとりしあう大切なパートナー

 植物は葉で光合成をするだけではなく、根から必要な養分を取り入れることでエネルギーを行きわたらせて成長します。人の体にたとえれば、光合成は呼吸、根は腸からの栄養吸収のようなものです(イラスト1)。  しかし、残念ながら植物には私たちの消化器のように食物を分解して吸収しやすくする力がありません。そこで活躍するのが、根圏(根のまわり)にいる微生物です。土の中の動物の死骸や枯葉などの有機物を細かく分解し、アンモニアやリン酸などの栄養分に変えて、根から吸収しやすくしてくれるのです。  また、植物が光合成で作った糖やアミノ酸などの根からの分泌物は、微生物にはうれしいエサに。菌糸を根に伸ばして養分をやり取りする「菌根菌」、土の中にいながら、大気中の窒素をとりこんで植物の成長に必要なアンモニアにしてくれる「根粒菌」など、根圏の微生物は植物と持ちつ持たれつの共生関係を築くことで、お互いが元気になる環境をはぐくんでいます(イラスト2)。

微生物バランスが偏ると根が病気に!

 根圏微生物にはさまざまな種類がいて、それぞれの役割を担うことで共生関係が保たれています。  しかし、養分のやりとりを繰り返しているうちに、一定の微生物グループが味をしめて、根のまわりに居座りがちになります。これがエスカレートすると異常繁殖して他の微生物を近づきにくくしたり、もっと養分を吸収しようと根から植物の中へ入り込んで悪さをする場合もあります。  こうなると共生関係は崩れ、微生物は「寄生」の状態に。根に欠かせない存在であった微生物も「病原菌」となり、根を弱らせる原因となってしまうのです。(イラスト3)

多様な微生物環境にはEM活用がおススメ

 病原菌を暴走させないためには、まず多様な微生物が育つ環境を整えて、根と微生物の安定した共生関係を築いてあげることが大切です。  そこでおすすめしたいのが、EMの力。特に酵母や乳酸菌は土の状態を「発酵型」にし、有機物を吸収効率のよい栄養分に変えてくれます。光合成細菌も根から排出される有害物質を無害化したり、根の呼吸や栄養の代謝をサポート!  このような良い働きが結果的に病原菌を遠ざけてくれます。根と根のまわりの土を元気にする、頼れる応援団、それがEMです。